コルト(Z27AG)の4G15エンジンヘッドの状態確認が終わったので、いよいよオーバーホール作業に着手します。
分解編はこちらエンジンヘッドオーバーホール(分解編)を参照してください。
オーバーホールですが、とにもかくにもカーボンを除去します。
目次
- 1.エンジンヘッドの洗浄
- 2.ヘッドカバーの洗浄
- 3.吸排気バルブの洗浄
エンジンヘッドの洗浄
カーボン除去にはサンエスエンジニアリングのメタルクリーンαを使いました。

以下、サンエスのHPより抜粋です。
■特長
- エンジン部品などに固着したカーボン・油脂類を強力洗浄
- 金属安定性に優れアルミなどの合金類にも対応(一部を除く)
- 水溶性で火気の心配がなく希釈使用で経済性も高く低公害な製品
■使用方法
- 標準使用量600gを20Lの水またはお湯に溶かし3%濃度で使用します
- 部品を洗浄液に浸漬やブラッシングで洗浄(洗浄機などでも使用できます)
- 洗浄液を60℃~80℃に加温しますといっそう洗浄力がUPします
- 一般脱脂洗浄などは用途に合わせ濃度を薄めます
プラスチックのケースにお湯を継ぎ足してメタルクリーンαを溶かします。
そこにエンジンヘッドを丸ごと入れて漬け置きします。

一定時間経ったら、裏返します。ご覧の通り、固いカーボンがふやけてきます。

ふやけだしたら歯ブラシでごしごしこすれば、みるみるカーボンが落ちます。

洗浄後の廃液ですが、真っ黒です。
上澄みの油分をキッチンペーパーのようなもので吸い取ると、あとは普通に捨てれるようになります。私はさらにコーヒーフィルターで越して、カーボン粒子を除去してから廃棄しました。

メタルクリーンαに漬けて、歯ブラシでこするだけでここまで落ちました。

この作業を実施したのは冬場だったので、お湯が直ぐに冷えてしまうという問題点がありました。
実はエンジンオーバーホール後に外したヘッドもオーバーホールしたのですが、このときは以下のように20Lペール缶をガスコンロで熱して、60度を保てるようにしてみました。

重いので、バランスを崩すとひっくり返るのでそこだけ注意です。

・楽天市場

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ヘッドカバーの洗浄
ヘッドカバーもメタルクリーンαの残り湯で洗いました。

一部オイル焼けは取れませんでしたが、きれいになりました。

ヘッドカバーは塗装しようと思っているので、バリなどを研磨しました。

縮み塗装をしようと思い、塗装屋さんに出すため、塗装しない部分をマスキングします。
ボルトのあたり面は塗装したくなかったので、ワッシャーで保護しました。

吸排気バルブの洗浄
バルブはどこに付いていたか分かるように印をつけて置きます。
こちらもメタルクリーンαで洗浄しました。
ただ、後に研磨をするので、この工程は省いても良かったかもしれません。

お湯にメタルクリーンαを溶かして漬け置きます。

排気バルブにはカーボンが堆積していたので、溶け出しています。

油分、カーボンが取れてさっぱりしました。

排気バルブです。ロッド部分にカーボンが堆積して太くなっている部分があります。
磨耗はそれほど無いようです。

吸気バルブです。良く見ると、バルブあたり面にまだカーボンが残っています。
問題ないと思っていましたが、吸気バルブにもカーボンの噛み込みが合ったようです。

次回はチューニング要素であるバルブ鏡面加工をご紹介したいと思います。
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