ヘッドオーバーホールの目玉であるポート研磨の前に工業製品であるが故のイケてない部分を改善します。
使うものはマイナスドライバーとハンマー(今回はプラスチックハンマーを使用)とリューターです。
リューターはプロクソンのミニルーターで、エキマニ加工やステーの仕上げなどでも活躍しています。
初期投資は若干ありますが、あるといろいろ重宝します。
エンジンヘッドのバリを取る
ご覧のようにバリがいたるところにあります。
運悪くポロリとはがれたものが回転部分などに噛み込んだりすると、ダメージを受けてしまいます。大量生産の工業製品とはいえ、ちょっと残念な部分です。
いたるところにあります。ほぼ影響ないんでしょうが、オイルの戻りの邪魔にもなっているかもしれません。
大きなものはマイナスドライバーとハンマーでつついて取ります。
大雑把に取ったら、リューターで削っていきます。
カムの部分などに傷を付けないように慎重に削っていきます。
サクサク削れるので結構楽しい作業です。
オイル通路や冷却水通路にもあるので、届く範囲で削ります。
冷却水通路なども表面はザラザラでした。
サーモスタッドの奥にはイボのような1cmくらいの出っ張りもあったので、こういう部分もなだらかに削りました。
表面がザラザラしているほうが、熱交換的には良いのかもしれませんが、キャビテーションの原因になるんじゃないかと思い削りました。
結構な量削りました。
これだけバリがあったということなのでちょっと驚きです。
1個所、リューターの刃がはじかれて、ヘッド合わせ面を傷つけてしまいました。
古いガスケットを当てて保護したりするのが良いでしょう。幸い、最小限のヘッド面研で消えました。
オイルの流れをスムーズにするためにオイル通路を加工しました。
海外の方がやっていたので、真似してみましたが、効果があるかは不明です。
まだポート研磨ではありませんが、ヘッドをガリガリ削る作業はとても楽しいです。
メーカーがコストや手間で対処できなかった部分を仕上げるのは、手を入れたエンジンという感じでよいですね。
次はいよいよポート研磨についてご紹介したいと思います。
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