外気温マイナス2度の中、普通に巡航して水温94℃
冬場になり、なかなかエンジンが暖まらないので、水温計を頻繁にチェックしていました。
冷却水が少なく、比較的水温は早く上がるアルトですが、真冬はなかなか温まりません。
外気温がマイナス2度。
エンジンの負荷としては軽く、2000回転位でバイパスを巡航しているだけなのに、明らかに夏場よりも高い水温になっていました。
その後MAX94℃まで上がったと思いきや、一気に10℃下がるなど水温がどうにもおかしい状況です。
サーモスタットが怪しいと思ったので、確認してみることにしました。
目次
アルト(HA36S)のサーモスタットの取り外し
まずは冷却水を抜きます。ラジエータ下側の樹脂のドレインコックを緩めます。
ラジエータキャップを外すと排出の勢いが増します。
勢い良すぎて周りに飛び散りました。
サーモスタットはラジエータホースの付け根部分にあるので、作業に邪魔なものを外しておきます。
ハーネスの束が、サーモスタットハウジングにクリップ留めされているので、ラジオペンチなどで摘まんで外しておきます。
サーモスタットハウジングを固定しているボルトと他の冷却水通路がステーで共締めされているので、こちらも外しておきます。
サーモスタットハウジングの固定は3箇所です。
一部、ホースバンドが邪魔なので、ソケットがはまる様にずらしておきます。
左右のボルトは若干渋かったです。
ステーを落とさないように注意です。
サーモスタットハウジングを外す前にラジエターホースを引っこ抜いておきます。
ハウジング側が樹脂なのか、それほど固着はしていませんでした。
サーモスタットが見えました。
サーモスタット横の奥の水路にもパッキンが付いているので注意しましょう。
サーモスタットのパッキンと同時交換が良いと思います。
がっちりはまっているので、サーモスタットをラジオペンチで摘まんでグリグリして外しました。
こちら純正同等品のサーモスタットです。
8年、72000キロ使用したサーモスタットは一部変色していましたが、異常は見られません。
新品との比較はこんなかんじです。開弁温度88℃ですね。
8年、72000キロ使用したサーモスタットと新品の比較
いままで使用していたサーモスタットがどういう状態か、新品と比較してみることにします。
こんな感じでお湯で温めて開弁状態を確認しました。
90℃ほどで両者、開き始めてきました。
いままで使用していたサーモスタットは開く量が明らかに少なく、お湯から出すと冷えてすぐに閉じてしまいました。
お湯で温めて開弁状態の確認の詳細は下記の動画を参照してください。
アルトワークスの純正サーモスタット流用
夏場に備え、アルトワークス純正サーモスタットを取り付けることにしました。
RSターボやNAのアルトのサーモスタットの開弁温度は88℃ですが、アルトワークスは82℃なので、いち早くラジエータに冷却水を流して冷やすことが出来ます。
当方は特定の峠の上りで水温が上がりすぎるのを懸念しているため、峠を上りきるまで、時間稼ぎができればよいので採用しました。サーモスタット横の水路のパッキンも購入しました。
通販でセットで売っていたのを購入しました。
古いパッキンも外して、新品を取り付けていきます。
アルトワークス純正サーモスタットはこんな感じです。
丸い穴にピンが刺さっているジグルバルブを上側にして取り付けます。このジグルバルブでエア抜きが出来るようになっているようです。
ハウジング側に新しいパッキンを嵌めます。
外した手順と逆に取り付けて完了です。
冷却水を投入します。
エア抜きのため、一度エンジンを暖めます。
気温10℃以下だと、アイドリングでは84℃くらいで落ち着きました。
一旦エア抜き完了後に、近場を走りながら、ヒーターを全開にして、ヒーター内のエア抜きもします。
エンジンが冷えて、キャップを開けて水位が減っているようなら補充をします。
これを何度か繰り返し、水位が減らなくなれば完了です。
アルトワークス純正サーモスタットに変えてからはエンジンが温まると82~88℃の範囲で水温が推移していました。
夏場だとエアコンを入れるとファンが回るので、同じくらいに落ち着くかもしれません。
まとめ
アルトには水温計が純正ではついていないので、サーモスタットのへたりは把握できません。
後付けで水温計をつけていたほうが、こういった不具合に気が付けるので、あった方が良いなと思いました。
年数、走行距離が伸びている方は、次回の冷却水交換の際に交換するのもよいと思います。