エンジンヘッドの洗浄が終わったので、吸排気バルブの研磨を行います。
メタルクリーンαで落としきれなかった頑固なカーボンを削ります。
目次
- 1.バルブの研磨
- 2.鏡面への道
- 3.バルブの研磨(省力編)
バルブの研磨
ボール盤があれば最高ですが、そんなものは無いので、電気ドリルを使用します。
バルブステムに傷が付かないように、熱収縮チューブで保護して、ドリルのチャックに固定します。
目の粗い耐水ペーパーを当てて研磨していきます。
初めは200番、続いて400番と次第に番数を上げていきます。
バルブのあたり面は削らないように注意しながら行います。
気持ち10分くらい削った結果がこのくらいです。
バルブの燃焼室側には刻印のでっぱりがあり、耐水ペーパーではいつまで経っても削れそうにありません。
バルブ一本をこのくらいまで削るのも結構大変です。
通常のオーバーホールであれば、このくらいでも十分ですが、バルブ鏡面加工というチューニング用語が頭にちらつく人はがんばって鏡面を目指しましょう。
そこまでこだわらない人はこちらへワープしましょう。
刻印は耐水ペーパーでは埒が明かないので、リューターで削ることにしました。
鏡面への道
鏡面加工にしたところで、パワーに差はおそらく出ないと思われます。
鏡面のほうが、抵抗が少なくなるとか、カーボンが付きにくくなるとかメリットはあります。
DIYでそれをやるとなると労力が大変ですが、一度手をつけてしまったので、最後までやりきることにしました。
バルブのステム側は細かい凹凸があったり、被膜?があり、なかなか鏡面にはなりません。
トータル何時間かけたかわからなくなりましたがようやくそれっぽくなって来ました。
まだ手をつけていなかったバルブも刻印をリューターで削っていきます。
4気筒の16本でこれなので、6気筒とかそれ以上だと途方にくれます。
週末のたびに、バルブをドリルで磨く怪しい生活をしていました。
被膜が削れたら、耐水ペーパーの番数を1000番にして磨いていきます。
最終的には2000番で磨きました。
仕上げはピカールで行いました。物置にあった10年前以上の年代モノを使いました。
ここまで光ってくれると手間暇かけた甲斐があったというものです。
まだまだ鏡面というには遠いですが、ここら辺で妥協しました。
組み込みを行うまで、しばらく保管します。
サビるかどうかわかりませんが、サビ止めでオイルをうすく塗っておきました。
バルブをヘッドに組んでみて、輝く様をにやけながら眺めます。
この自己満足のためにやったようなものです。
これで自分のエンジン、バルブ鏡面加工してます!とドヤ顔で言えます。
バルブの研磨(省力編)
鏡面を目指さない場合は、耐水ペーパーの番数を徐々に上げていきましょう。
200→400→800→1000→2000
このくらい研磨できて、なだらかになっていれば問題ないと思います。
バルブあたり面はカーボンを除去する程度でとどめておきます。
このくらいの仕上げでもトータルでは3時間以上かかっていると思います。
ドリルを持ちながら研磨するのでかなり大変です。
ドリルを固定するとかボール盤を使うとかなり楽になるんじゃないでしょうか。
これはヘッドオーバーホール後に外したヘッドのバルブですが、刻印は削りませんでした。
わずかですが、削ることにより燃焼室容積が増えて、圧縮比が下がることになります。
見も蓋もないですが、エンジンを組んでしまえば見えないので、見た目を気にしないならこの仕上げて十分だと思います。
次はヘッドチューンの醍醐味であるポート研磨をご紹介したいと思います。
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