アルト(HA36S)エチレングリコール系LLCをできるだけ冷えるようにして交換してみた

よく冷えるクーラントを安上りに交換したい

アルトにはレーシングギア POWER LLC クーラント レーシングスペックを入れていました。
水温計が付いていないので以前より冷えているかは不明でした。

レーシングギア POWER LLC クーラント レーシングスペック

2年前に3リッター交換し、余っていたクーラントを1年前に2リッターほど交換していました。
この手の高効率のレーシングクーラントは交換サイクルが2年なのと、価格が高いので、継続使用するか悩んでいました。
お買い物メインのNAのアルトにはオーバースペックでもありました。

1年前に2/3を交換しているので、まだまだ使えるのですが、他の車のクーラントも交換するので、一緒に交換することにしました。



目次

プロピレングリコール系のクーラントのほうが良いのか?

よく冷えるという謳い文句の高効率クーラントはプロピレングリコール系だと思います。
吸熱性が高く、エンジンが暖まりやすく、冷えやすいというやつですね。
サーキットを走っている人のインプレなどを見てもよく冷えて連続周回できたなどという記事をみたら、これは入れないわけにはいかないと思ってしまいます。

しかし、価格が高い。交換サイクルも2年のものが多いし、凍結温度が高くて、寒冷地では使用できないなどマイナス面もあります。

冷えるという面では水100%のほうが冷えますが、氷点下では凍結してしまうのと、サビが発生してしまったり、泡だって吸熱が悪くなるなどの問題点があるため、クーラントが利用されています。

いろんな記事を見ていると、このプロピレングリコール系のクーラントとエチレングリコール系のクーラントでそんなに劇的な差はないんじゃないかと思うようになりました。
コスパの面では圧倒的にエチレングリコール系の勝利です。

今回はエチレングリコール系クーラントをできるだけ冷えるようにしたいと思います。

不凍液の濃度とその他の添加剤について

プロピレングリコール系のクーラントは水で希釈せずにそのまま使用するタイプが多いですが、エチレングリコール系は水で希釈するのが一般的です。

下記が一例ですが、クーラントの濃度が濃いほうが、凍結温度が低いです。
当方の環境は冬でも-10℃になることはめったにないので、30%にすることにします。
水に近いほうがよく冷えるというのが理由です。

LCC濃度 凍結温度
30% -15℃
35% -20℃
40% -24℃
45% -28℃
50% -36℃
55% -41℃
60% -54℃

ただし、凍結温度的に問題がなくても濃度が低くなれば、他に添加されている成分の防錆剤や消泡剤の濃度が低くなってしまいます。

消泡剤が少ないと、ウォーターポンプが勢いよく回った時や、エンジンが高熱になった時にキャビテーションを防げずに、吸熱性が悪くなったり、エンジン内の金属を腐食したりしてしまう可能性があります。
キャビテーションとは液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象です。

ということで、あらかじめ、防錆剤と消泡剤を補充しておけばいいじゃないかと思い立ちました。

そこで、古河薬品工業のクーラント性能復活剤 クーラントリカバリーの登場です。
今回、古河薬品工業のクーラントを購入したので、同じメーカーのほうが良いだろうと思い、こちらにしました。

クーラントリカバリー 初めから添加

ということで、エチレングリコール系のクーラントを冷えやすい低めの濃度で使用しつつ、薄くなる防錆剤、消泡剤をクーラントリカバリーで補充するという作戦で行こうと思います。


クーラントを抜く

まずはサービスデータでクーラントの容量を確認しましょう。
当方のアルトはCVT車なので、3.2リッター必要です。

濃度が90~94%のクーラントを購入したので、1.06リッターのクーラントを入れ、残りを水で満たせば濃度30%位になるんじゃないかという想定です。

アルト HA36S クーラント交換

ちょっとジャッキアップして、バンパー下側からラジエターの下側を除くと、白いコックがあります。これを緩めるとクーラントが排出できます。

アルトは抜けても一度に2リッターくらいなので、それほど大きい受け皿は必要としませんが、排気量が大きい車は8リッターくらいのオイル受けなどを用意しておいたほうが無難です。

ラジエターキャップを外すと抜けが良くなります。

レーシングギアのレーシングクーラントはペットボトルなどに入れていると、きれいな紫色に見えるのですが、実際は赤茶色っぽい色に見えるので微妙です。

リザーブタンクのクーラントも抜き取ります。
アルトのリザーブタンクはただはまっているだけなので簡単に取り外しができます。

左右2箇所がはまっています。

上方に引っ張れば外すことができます。

結構固いので、マイナスドライバーなどでずらして引き抜くと楽です。

外せました。

使う水が悪かったり、劣化が進んでいると、リザーブタンク内にヘドロのようなものがたまっていることがあるので、きれいにすすぎます。今回は大丈夫でした。

エンジン内のクーラントを入れ替える

ラジエター下側のコックはあけたままで、ラジエターキャップ部分から水を入れ、ラジエター内部をすすぎます。

クーラントを入れる専用工具もあるのですが、近所のアストロプロダクツに買いに行ったら置いてなかったので、ペットボトルの半分に切ったものを使います。

使用頻度は少ないですが、だらだらクーラントがこぼれるとふき取るのも大変なので、購入しようかと思っています。


ラジエターキャップ部分にビニールテープを巻き、ラジエター入り口の径と同じくらいにします。

ペットボトルがセット出来たら、水を注いでいきます。
クーラントを入れる前に、いったん水を入れて循環させて、エンジン内に残っているクーラントを排出させます。

先日購入したODB2スキャンツールとアプリで水温を確認しながら作業します。
ODB2スキャンツールとアプリについては「水温計代わりにOBD2スキャンツールで水温をモニタリングしてみた」を参照してください。

サーモスタットが所定の温度になり開くまでは、ラジエター方面には水が流れません。
ラジエターのアッパーホースを触って、ホースが温かくなってきたら、徐々にサーモスタットが開いていることになります。

サーモスタット 開く 確認の仕方

アルトは97℃で冷却ファンが回るようでした。

ファンが回るとエアが抜けてくるのか、ペットボトルの水が吸い込まれていきます。
減ったら、また水を足していきます。

冷却ファンが回ると90℃以下まで下がりファンが止まります。

続いて、ヒーターの温度をMAXにします。
アルトは風を出さないと、温度調整できませんが、マニュアルエアコンのようなタイプでしたら、温度をMAXにすればよいと思います。

暖かい風が出ていれば、ヒーターまで循環していることになります。

冷却ファンがもう一度回って落ち着いたところで、ラジエターのコックを開き、排出します。
アルトは容量3.2リッターで、コックを開くと2リッター抜けました。

この作業を2回くらい繰り返せば、古いクーラントは抜けて、ほぼ水に置き換わると思いますす。

クーラントを入れてエア抜きをする

次は新しいクーラントを入れていきます。
まずは確実にコックを閉めます。

クーラントを入れていきます。
濃度30%を狙うので、1リッターちょっとクーラントを入れて、後は水を入れます。

アルト 冷却水交換

そして、防錆剤、消泡剤を補充するため、クーラントリカバリーを少量入れます。
余った分は一年後に入れる予定です。
10Lに300mlのようなので、30mlほど入れました。

よく振ってから入れることとありましたが、透明な液体でした。

水はドラッグストアで売っている精製水を入れました。
水道水だとカルキも入っているので、精製水のほうがトラブルが無くてよいと思います。

エンジンをかけ、減ったら継ぎ足すを繰り返します。

ファンが回ると、一気にエアが抜けていきます。

冷却水 エア抜き

時々、アクセルをふかして2000回転、3000回転まで上げて、エア抜きを促進します。
あまり高回転まであげると近所迷惑なのでほどほどに。
ヒーターの温度はMAXにし、ヒーターの経路にもクーラントを回し、エア抜きをします。

何回かファンが回ったらいったん終了にします。
エンジンを切って、冷えていくにつれ水位が下がってくるので、補充します。

購入した精製水のキャップはちょろちょろ注げるのでこぼしにくくて便利でした。

ラジエターホースをもんだりしてもエアが抜けることがあります。
あまり強くへこますと、クーラントがあふれるので気を付けましょう。

リザーブタンクもMAXレベルまでクーラントを入れておきます。

一旦完了です。

エア抜きが完全ではないと思うので、いったん近所をちょろりと走り、エンジンを温め、エンジンが冷めたらラジエターキャップをあけ、水位を確認します。
減っていたら補充します。

しばらくは車に乗ってエンジンが冷えたらキャップをあけて確認を繰り返します。
水位が下がらなくなったらエア抜きが完了となります。

リザーブタンクの水位が減っていたら、LOWとMAXの間にしておきます。

エンジンが暖まると、水が膨張し、ラジエターキャップの圧力を超えると、リザーブタンクにクーラントが移動し、冷えると逆にエンジン側に吸い込まれていきます。

リザーブタンクの水位が減っているということは、エアが抜けて、エンジンが冷えた際に、エアの代わりにリザーブタンク内のクーラントがエンジン内に吸い込まれたということになります。

水温のモニタリング

クーラント交換後、買い物に出かけた時の水温のログデータです。
この時はエアコンをオフにしていたので、ファンは回っていない状況です。
渋滞もなく、40キロくらいで走っていることが多かった時ですが、水温は88℃~90℃で安定していました。外気温は32℃ほどでしたので、冷却機能としては問題ないことが確認できました。

水温 ログデータ

こちらはSモードで3000回転でしばらく上り坂を上って、そのあと一気に坂を下った際のログですが、94℃くらいまで上がり、一気に86℃まで下がりました。

上り切った後、惰性で時速k60キロくらいで走りましたが、一気に冷えているので、この点からも冷却性能には問題ないようです。

シェイクして劣化具合を確認

クーラント交換する際にはやってみよと思っていた、劣化具合の確認をしてみました。
抜き取ったレーシングクーラントと新品を30%濃度にしたクーラントをペットボトル半分くらいにいれ、両方シェイクします。

クーラント 消泡性能 劣化具合の確認

泡立ちます。

消泡剤の効果で泡が消えていきます。

レーシングクーラントのほうが薄い泡の層がちょっと残りましたが、ほぼ同じでした。
一年前に2/3を新品にしたので、まだ劣化していなかったようです。

しかし、抜いた直後のときに振った際は5分くらい泡が消えずにいたので、これは比較が楽しみだと思っていたところ、再度振ってみたら泡が消えるという謎事象となりました。
長年使用していた間にクーラントに空気が溶け込んでいたのでしょうか?

まとめ

アルトには出荷時点でスーパーロングライフクーラントが充填されています。
これは初回交換は7年、15万キロ走行というものですが、消泡性能がそんなに長くはもたないのではないかと思っています。

環境面では長く使用したほうが良いですが、車検毎くらいにクーラントリカバリーのようなものを添加するか、交換したほうが良いと思います。

排出したクーラントはペットボトルに入れ、点検の際にディーラーに引き取ってもらいました。

高吸収樹脂で固めて可燃ごみとして捨てるという方法もあります。
別記事「クーラントを高吸水性樹脂で固めて廃棄してみた」を参照してください。


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