ドアの密着度を上げてボディ剛性を上げてみよう
ボディ剛性アップとして効果が高いと高評価なものにドアスタビライザーがあります。
これと同じような仕組みで、ボディとドアの密着度を上げて、ボディ剛性を上げられないか考えてみました。
目次
ボディ剛性とウェザーストリップの関係を考察
ウェザーストリップはボディとドアの間にあり、水などの侵入を防いでいます。
また、騒音を減らしたり、室内の気密性を保ったりする役目があると思います。
ドアを閉めると、ボディ側にあるドアストライカーとドア側のキャッチ部分が固定され、ウェザーストリップは潰される形になります。
このウェザーストリップに細工して、反力を強めることにより、ボディとドアの密着性を上げて、ボディ剛性(感)を上げられないか試すことにします。
アルトのドアにウェザストスタビを施工
アルト(HA36S)はドア側にウェザーストリップが付いています。
弾力性があり、中は空洞になっています。
ここに耐油チューブを入れて弾力性を上げようという作戦です。
別記事でコルト(Z27AG)の施工例もあげているので、よろしければ参照してみてください。
アルトには内径5mm、外径8mmの耐油チューブを選びました。
大きすぎるとドア自体が閉まらなくなったり、半ドアとなることが多くなったりするので、ここは試して決めるしかないかなと思います。
では施工していきます。試しに右リアのドアからやっていくことにしました。
茶色い三角のものは自作のドアスタビライザーです。
別記事「アルト(HA36S)に自作ドアスタビライザーを付けてみた」で紹介しているので、よろしければ参照してください。
上側の空気抜き穴にハサミで切り目を入れることにしました。
滑りを良くするためにドライファストルーブを使用しました。
結論からいうとこれは失敗でした。
最終的にはKUREのラバープロテクタントを流し込みながら入れるのがよいという結論に至りました。
グリス系でもよいと思いますが、後で空気抜き穴からグリスが出てきてしまうと思うので、べたつきにくいラバープロテクタントが良いと思います。
耐油チューブを入れていきます。
空気抜き穴からスプレーして滑りを良くします。
無理に力を入れると、切れ目を入れたところからウェザーストリップが切れてしまうので、注意が必要です。
ドア中央ちょっと下まで通しましたが、そこからがなかなか進みません。
途中で引っ張り出すことにしました。
ラジオペンチでつまんで、引っ張って、そこからまた押し込みました。
耐油チューブに消しゴムのカスみたいのが付いていますが、ドライファストルーブが乾いたものが逆に抵抗になっているようでした。
こんな感じで耐油チューブが入ります。
切ったところは後から接着剤でくっつけます。
ドアの後ろ側の部分に通しましたが、ドアストライカーの周辺の密着度を上げれば、十分効果があるのではないかという判断です。
ウェザーストリップ全周にチューブを入れれば、静粛性など向上すると思いますが、結構大変なので、アルトはこの部分に限定しました。
半ドア率が増えたのと、開けた時の反動がちょっと大きくなりました。
続いて、助手席ドアにも同じように施工していきます。
こちらは試しに下から耐油チューブを入れていきました。
メリットとしては上から滑りを良くするためにスプレーすると、下まで流れていくので効率が良いかなと思います。
こちらは潤滑にドライファストルーブではなくパーツクリーナーを使用しました。渇きが遅いタイプのものを使用すると、結構入っていきました。ゴムの油分を飛ばしてしまう可能性があるので、ラバープロテクタントが良いかなと思います。
切ったウェザーストリップを接着
切り目を入れた部分を接着していきます。
まず思いついたのが、瞬間接着剤です。垂れにくいゼリータイプのものを購入しました。
結論から言うとダメでした。
ウェザーストリップの材質とは相性が良くないようで、くっつきませんでした。
次に試したのが、靴用の接着剤です。こちらは乾いた後も弾力性があるので良いと思いました。
接着に数時間待った方が良いタイプなので、しばらくドアが閉められなくなるデメリットがありますが、ちゃんとくっつくようです。
手で触ってもくっついたまま弾力性を保ってくれたので成功のようです。
痕は残っちゃいますが、普段気にする場所ではないので、実質問題ないでしょう。
ロックタイトの黒ゴム接着剤の方が、乾燥時間が短いので、ドアを開けっぱなしにできないようでしたら、こちらがお勧めです。
まとめ
施工の様子を動画でもアップしているので、よろしければ見てください。
ドア4枚に施工して、試走してきましたが、体感できる効果はあると思います。
ただ、これでコーナリングが速くなるとかいうと、運転手のドラテク次第なのかなと思います。
ボディの一体感が増した感じになり、車内の静粛性などが向上することにより、運転しやすくなるという効果はあると思います。
ウェザーストリップに切れ目をいれなければいけないというマイナス面はありますが、材料費も安く試せるのでやってみるのもよいと思います。