エンジンルームの熱気を吸っている?
アルト(HA36S)の以前から気になってる点があります。
純正のエアダクトなんですが、ぱっと見、外気を吸えるような形状になっているように見えますが、実は後ろに穴が開いています。
今回は、この穴を塞いで、グリル方面からのみエアを吸えるようにしたらどうなるかという検証を行ってみたのでご紹介します。
目次
アルト(HA36S)のエアダクトについて
純正のエアダクトは先端がグリルのところまで伸びていて、いかにも外気を吸える感じに見えます。
しかしよく見ると・・・
後ろに貫通して穴が開いています。
エアクリーナーにつながる通路は横に伸びているので、前から空気が流れてくれば、外気をそのまま吸えることになります。
下側にはマフラーもあるため、エンジンルーム内はそれなりに熱せられていると思われます。
エンジン回転数が高くなった時など、前からの空気だけでは足りず、エンジンルーム側からも空気を吸っているのではないかと予想しました。
そうだとすると、吸入吸気温度は外気よりも高い温度になっているのではと推測します。
アルト(HA36S)のエアダクト加工
エアダクト後ろ側を塞いでしまえば、外気のみを吸えるのではないかと考えました。
ダンボールで型を取ります。
こんな感じにすれば前から入ってきた風はエアクリーナー側の通路にのみ流れます。
以前マッドフラップを作成したときに余ったEVAシートがあったので、これを使うことにしました。
ダンボールの型と同じサイズに切ります。
角度を付けたいので、ヒートガンで熱します。
熱した直後に霧吹きで冷やしてみました。
期待通り、曲がったままとなるので、意図した形状に出来ました。
取り付けは両面テープを使いました。
ダクト内の汚れを良く拭き取ってから貼り付けます。
上下2箇所で固定しました。
出来上がりです。
簡単ながら、ちゃんと塞げています。
アルト(HA36S)の吸気温度の変化の確認
まずは取り付け前の確認です。
外気温度33℃で、一定速度で巡航していると吸気温度は41℃程度でした。
OBDⅡアプリのスマホ画面の内訳は以下の通りです。
左上:エンジン回転数
右上:スロットル開度
左下:吸気温度
右下:速度
回転数を上げると、冷えた外気が多く導入されるためか、吸気温度が若干下がる様です。
全開加速時の確認です。
吸気温度は44℃でした。
回転数を上げると吸気温度は下がりますが2℃ほどの低下でした。
画面中央はブリッツのパワーメーターですが、下段の数字がピークホールドです。
43馬力でした。
続いいて、ダクトを加工した後の確認です。
停車時間が長かったせいか、吸気温度は44℃まで上がっていました。
2000回転以下での巡航だと、吸気温度はあまり下がりませんでした。
回転数を上げると吸気温度が下がるのは同じ傾向でした。
全開加速時の確認です。
吸気温度は46度℃スタートです。
回転数を上げると吸気温度が下がります。
46℃から43℃まで下がりました。
ピークホールドは45馬力でした。
吸気温度的にはそれほど差がないですが、センサー周辺が温まっていて、実際の温度より高い値になっているのかもしれません。そうでないとパワーアップしている説明がつかないですね・・・
まとめ
アルト純正のエアダクトはなかなかよくできているようで、長い時間信号待ちをしていても40℃台をキープしています。吸気温度50℃とかにはなかなかならないです。
エアダクトの後ろ側を塞いでもエンジン回転数を上げないとなかなか吸気温度は下がらないということもわかりました。
全開加速時は2馬力アップしたのは予想外でしたが、センサーの値よりも実際には冷えた空気を吸えているということなのだろうか。
良い結果になったのでヨシとしましょう。