リジカラの自作ができないものか・・・
突き上げが無くなったとか、安定感が増したなど、評価の声が多いリジカラですが、いくつか気になる点と価格が高いことから導入をためらっていました。
自作して安く仕上げられればと思い、手始めにアルトのトレーリングアームのボルト箇所のリジカラもどきを自作して取り付けしてみました。
目次
- 1.リジカラの気になる点
- 2.トレーリングアーム取り付け部の確認
- 3.リジカラもどきの自作
- 4.リジカラもどきの取り付け
- 5.振動計アプリで効果確認
- 6.まとめ
リジカラの気になる点
リジカラの気になる点としては、ボディとサブフレームの間にアルミのような柔らかい素材を挟むことです。
経年劣化でボルトが緩む恐れがあるのではないかと思います。ショップで取り付けてもらって、それ以降、一切点検をしないような場合はちょっと危ないかなと思いました。
また、リジカラのカラーの部分がワッシャー的になることで、もともとの接地面積が減るデメリットがあるんじゃないかとも思います。体感的な面でプラスになっても強度的なところが減っていたりしないのかという点も気になります。
また、フロント側になりますが、サブフレームがカラーの分だけ下に下がることで、ロアアームの取り付け位置も下がり、わずかながらロールセンターが上がるのではとも思います。
こちらは1mm以下だと思うので、差などわからないとは思いますが・・・
最後は価格です。ぶっちゃけ高いです。車種にもよりますが、フロントリア両方やると4万円を超えるケースもあると思います。
以上のことから、リジカラのおいしいところを取り入れて、安くできないかチャレンジすることにしました。
まずは単純なアルトのリアのトレーリングアームの取り付け部を見ていくことにしました。
トレーリングアーム取り付け部の確認
リアをジャッキアップし、ホイールを外します。
17mmのボルトで固定されています。
ブレーカーバーでボルトを緩めます。
緩んだらラチェットレンチで外れるちょっと前まで緩めます。
念のため、トレーリングアームの下に別のジャッキを置いて、位置がずれるのを防ぎます。
難なくボルトは抜けました。
取り付け部は複数のパネルが合わさっているようです。
ボルトは途中で太さが変わっています。細い部分で11mmでした。
根本の太い部分は12mmでした。
一番手前の板の穴の径は17mmで、真ん中の板の穴の径は15mmでした。
リジカラもどきの自作
板の合わさり具合は結構曖昧のようで、中心の位置がそれぞれズレていました。
市販のリジカラでちゃんとセンターが合うのか微妙に思えました。
構造的には以下のようにパネルが合わさっています。
真ん中の板にピッタリ合うようなカラーのようなものをいれて、センター出しを行い、若干はみ出るくらいの高さにして、ボルトを締めこんだ時に潰れて隙間をなくすようにできればいいと考えました。
完成図はこんな感じです。
リジカラのようにカラーの部分はない状態でセンター出しと、隙間を埋めることができればよいと考えました。
ちょうどいいサイズの部材は無いかとネットで探していると、内径12mm、外径15mmのちょうどいいアルミパイプが市販されていました。高さだけ調整すれば簡単に作成できそうです。
トレーリングアームの2箇所なので、それほど長さは不要なので、50mmを購入しました。
内径も12mmで無加工でボルトとピッタリになりそうです。
御覧のようにピッタリはまりました。
トレーリングアームのカラーの方の隙間を埋めれたら良いと思い、テーパー状に削ることにしました。アルミなので棒ヤスリで削れます。
リジカラのように細く高さを出すのは難しいので、こんな感じにしました。
現物合わせで形状を決めていきます。
ちゃんと嵌るようです。
高さは大雑把にグラインダーで切りました。
あとで気が付きましたが、パイプカッターを使った方が綺麗に無駄なく切れたと思いました。
高さの調整はヤスリで削ってきます。
削っていくと、摩擦熱でアルミが熱くなり触れなくなります。冷やしながら削りました。
こんな感じで完成です。
さてどうなるか。
リジカラもどきの取り付け
高さもばっちりに作成できたので、取り付けていきます。
その前に、ボルトの跡を見ると、外周ばかり塗装が削れています。
ボルトのフランジ部分が均等に当たっていないのではないかと思います。
外周部分を削って均等に当たるようにします。
インパクトレンチで回しながらヤスリで削りました。
仕上げは紙やすりで行いました。
外周部分がへこんだ分、内側に圧がかかればよいと思います。
リジカラ同様、グリスを塗りました。アルミと鉄なので、電蝕防止のためなのかなと思います。
それでは取り付けていきます。
本締めは1G状態で実施するので、そこそこ締めます。
ちゃんと嵌っているか気になったので、一旦緩めて確認しましたが、大丈夫のようです。
軽く締めた状態にします。
ジャッキを下します。
ショックの反力で完全に下がっていないことがあるので、一度、車内に乗って、体重をかけるとさらに数ミリ下がりました。
本締めしていきます。アルトの締め付けトルクは7キロ程度のようです。
ディーラーに聞いておくとよいと思います。
反対側も同様に作成、取り付けをしていきます。
こちらも一番手前の穴の中心はずれている感じでした。
こちらはテーパー状にはしませんでした。テーパー状にしなくても締めこんでいけばアルミが変形して入っていってくれるかなという希望的観測です。
厚みは3mmほどでした。
こちらもグリスを塗りたくってから取り付けます。
ボルトの外周部分を削って取り付けました。
両側取り付け完了です。
振動計アプリで効果確認
変化があるか、数値的に見たいと思ったので、スマホの振動計アプリを導入して変化を確認します。同じルートを走って変化があるか確認しました。
結果は動画でまとめましたので、参照してください。
自作リジカラを取り付けはしましたが、結局、ゴムブッシュを介しているので、効果があるのかなぁと思ったのが本音です。
また、このアルトはローダウンスプリングで3cmほど車高が下がっていますが、トレーリングアームの取り付け位置については、1Gで締めなおしを行っていなかったため、ローダウンした分だけ、ねじれた状態になっていたと思います。
今回の取り付けでここのねじれが解消されたので、その影響もあるので、一概に自作リジカラだけの変化ではないと思います。
まとめ
結果としては、突き上げ時の音が低くなり、体感としては不快な感じが減ったので期待した効果は得られたかなと思います。
リアは簡単でしたが、フロントはそううまくいくかわかりませんが、チャレンジしてみたいと思います。