アルト(HA36S)シエクルのMINICON PROで燃調をいじってみた(取り付け・確認) | 車な週末Life

アルト(HA36S)シエクルのMINICON PROで燃調をいじってみた(取り付け・確認)

非力なアルトをパワーアップしたく燃調に手を出してみた

RSでもワークスでもない当方のNAアルト(HA36S)。
カタログスペックでは52馬力で、パワーメーター測定では33馬力でした。
普通に街乗りする分には問題ないですが、峠の上りだとパワー不足は否めません。

点火はBRISKプラグと流用イグニッションコイルで強化し、吸気はK&Nエアフィルターで効率化を図りました。

排気系はちょっと置いておいて、燃調をいじってみたいと思いました。
何かないかと調べているとシエクルのMINICON PROが目に留まりました。
費用対効果的には微妙になるのはわかっていましたが、試してみたい気持ちが勝り、ネットショップでポチってしまいました。

アルト MINICON

目次

MINICON PROの配線のエンジンルームへの引き込み

半ば勢いで購入してしまったシエクルのMINIOCN PROを取り付けていきたいと思います。
型番がMCPA13Sのものを購入しました。

内容は本体とエアフロセンサーの間にかます配線と、本体につなぐ配線が入っています。

シエクルのHPはこちらです。
http://www.siecle.co.jp/products/index.html

取付けの最大の課題として、エンジンルームから車内に配線を通すところですが、コネクタのカプラーが大きいため、簡単にはいかなそうです。

カプラーのままだと通すのは無理と判断し、カプラーから配線を外すことにしました。
精密ドライバーで押しながら配線を引っ張ります。

かなり強い力で押さないと外れませんでしたが、1本抜けました。
同様の手順で4本すべて外します。

押し過ぎて潰れてしまったところを逆に押し出して修復しました。

配線の端子はこんな感じになっています。カプラーの状態よりもエンジンルームー車内の引き込みはしやすくなったと思います。

配線を通す箇所はECU後ろのグロメットのところからにします。

ECUを固定しているボルトを2本外し、ECUは脇によけておきます。

ビニールテープで保護されているので、ビニールテープを剥がします。

ここから配線を通すわけですが、追加の配線も通っており、押し込んでも配線が通る気配がありませんでした。

一旦グロメットを外してしまいます。
嵌っているだけなので、内装はがしなどを突っ込んでこじれば外れると思います。

外れました。この状態だとかなり通す難易度が下がると思います。
ワイパーの骨のバーの先端に配線をテープで巻いて、押し込んで通しました。

この状態でもカプラーが付いたままだと通すのは厳しかったと思います。

ちょうどいい長さ分、車内に引き込みます。

MINICON PROの配線の加工

ここで、問題に気が付きました。
このカプラーはエンジンルーム側に接続するほうで、配線の通す向きが逆でした。

また配線を外して通しなおすのは大変なので、エーモンの4極カプラーで繋ぎなおすことにしました。

思い切って配線を切りました。

小さい4極カプラーの端子は一般的に使われるものよりかなり小さいので、専用の圧着電工ペンチが必要でした。
カプラーの数百円で済むと思っていたので予想外の出費になりました。

こんな感じで小さいので、専用のペンチを使わないときちんと圧着できないです。

注意点として、この電工ペンチは厚みがあるので、コード部分をペンチの真ん中付近で圧着すると、端子側の部分も一緒につぶれてしまうので、以下のように端っこで圧着する必要があります。

エーモンのコネクターもシエクルのと大きさはあまり変わらないです。

コントローラー本体も配線が短く、コネクター部分が見えるのは嫌だったので、ハンダで繋いで延長しました。

熱収縮チューブで仕上げました。

エアフロ部分もコネクタが逆になってしまったので、装着できるよう繋ぎ替えました。

再びエンジンルームに戻り、ちょうどいい長さになるように配線の位置を決め、ビニールテープで保護していきます。

水が入らないように、配線を一度下向きになるようにして、ビニールテープで保護します。

エアフロセンサーの部分に装着します。

NAのCVTのアルトはエアクリーナーボックスにセンサーが付いています。

このカプラーに挟み込む形で接続します。

エンジンルーム側の装着は以上です。

コントローラーはシフトの横に両面テープで貼り付けました。
作動時にLEDが点灯するので、メーター周りに配置すると目障りになる可能性があります。

MINICON PROの燃調変化とフィードバック考察

装着も完了したので、本当に燃調が変化するのか確認していきます。

ダイアルが二つあり、上側が効き始めを決めるダイアルになります。
真ん中のダイアルが燃調変化を決めます。

上のダイアルを0に設定すると、アイドリング時から効き始めます。
MINICON PROが作動している間は一番下のLEDが点灯します。

OBDⅡとスマホアプリで燃調が変わっているか確認します。
アイドリング時や低負荷時はO2センサーの値をECUが読み取って、理論空燃比14.7(燃料と酸素が過不足なく燃焼する状態)になるように常に燃料噴射量を増減して補正しています。
この補正量をモニターして確認しました。

燃調の増減のダイアルを-6付近に設定し、アイドリング時から効くようにしたところ、燃料補正が最大の25%に張り付きました。(スマホ画面の右下の部分)

これはどういうことかというと、実際の燃焼状態としては燃調が薄い状態なので、ECUが最大限に燃料を増量して理想空燃比にしていることになります。

燃調の増減ダイアルを-2にしたところ、25%張り付きは無くなりましたが、まだ20%ほど増量しています。

±0だと、燃料の増減補正は0%を中心に前後に触れる感じで落ち着きました。

+3%にすると今度は減量する傾向が強まります。
謳い文句通り、燃調は変化していることが確認できたと思います。

MINICON PROの効き始めの確認とセッティング考察

続いて、効き始めの確認を行いました。
推測として、エアフロセンサーの吸入吸気量の値とダイアルの目盛りがリンクしているのだと想像しました。
どれくらいの値になると効き始めるのか試してみました。
エアフロセンサーの値はスマホ画面の右上の部分になります。

以下はエンジンブレーキを使用している状態ですが、エンジンブレーキ時は燃料カットがされるため、空燃比補正は0%になりました。

また、スロットル開度も14.9%に張り付きました。
同じエンジンブレーキでも、Sモードにすると、スロットルはこれより若干開くみたいです。

以下は効き始めのダイアルを4にして加速していった時ですが、吸入吸気量が11g/seqを超えたあたりから効きだしました。

スロットル開度は35%、エンジン回転数は2500回転程度です。
このあたりでも燃料補正が行われていました。

O2センサーのフィードバックが行われる領域をクローズドループといいますが、この範囲内だと、MINICON PROで燃調を変えても、O2センサーによるフィードバックで補正され、効果が無い状態になります。

こちらは効き始めのダイアルを5にして加速していった時ですが、吸入吸気量が25g/seqを超えたあたりから効きだしました。

エンジン回転数は約4000回転、スロットルは40%ちょっとですが、まだ燃料補正が行われているようなので、クローズドループ領域と思われます。

こちらはスロットル開度は50%付近ですが、燃料補正は0%でした。
スロットル開度50%付近からクローズドループの範囲外となりオープンループ制御になるのかもしれません。

オープンループ制御時はO2センサーのフィードバックでECUが燃料補正をしないので、MINICON PROの燃料の増減が有効になると思います。

ぐっとアクセルをべた踏みしたときですが、スロットルはかなり開いていますね。
吸入吸気量も70g/seqまで上がっています。

シエクルの効き始めの推奨はダイアルが6になっていますが、この辺は、クローズドループ制御ではなく、オープンループ制御となる吸入吸気量がだいたい6になるということを示しているのかなと思います。

逆にダイアルをこれより小さくしていても、ECUで調整されてしまうので効果は無いと思います。


MINICON PRO(ヤフーショッピング)

MINICON PRO(楽天市場)

まとめ

MINICON PROを装着して、いろいろダイアルを変えてOBDⅡの値を見てみましたが、燃調はたしかに変更できるようです。

ただし、全域とはいかず、ある一定のところ(おそらくエアフロセンサーの値)からということと、燃料の増減もある回転域といった設定はできず、効き始めたところから薄いか濃いかという点のみ変更できるものだとわかりました。

当方が狙っているのは峠の上りの時や、高速道路の合流など加速が必要なところなので、MINICON PROで出来ることとやりたいことは行えるのかなと思います。

逆に、マフラーを変えて燃調が薄くなったので、アイドリングや低回転域を濃くしたいと持っても、ECUで調整されてしまうので、そういった用途では効果はないのかなと思います。

燃料の増減については薄すぎで全開走行すると、ノッキング発生などでエンジンを壊す可能性もあるので極端に薄い状態では試していませんが、いくつか調整して試してみましたが、正直効果のほどはわかりませんでした。

現状、高負荷時が濃いのか薄いのかもわからないので、今後、空燃比計を取り付けて、現状確認とセッティングを行いたいと思います。

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