アルト(HA36S)に自作アンダーパネルを作成してみた | 車な週末Life

アルト(HA36S)に自作アンダーパネルを作成してみた

アルト(HA36S)はアンダーカバーが無い!

アルト(HA36S)は純正でアンダーカバーがありません。
低燃費を重視する軽自動車などでは空力面などで、標準装備が大多数になっていますが、コストの関係なのか、純正でアンダーカバーがありません。

空力および、冷却効率アップ(エンジンルームの熱気を引き抜く)を狙い、アンダーパネルを装着しようと思いました。

アンダーパネル自体はコルトで作成実績があるので、出来るだろうと思っていましたが、厚みのあるアルミ板の加工は大変なので、長い間先延ばししていましたが、コロナ禍で自粛要請の中、出かけられないGW中に完成させました。

自作 アンダーパネル HA36S アルミ板1.5mm仕様

作成過程などをご紹介します。



目次

アンダーパネルの型を取る

まずは型を取ります。
工作用紙だけだとペラペラなので、プラスチックダンボールで強度を増したもので大まかな形を取ります。

前側の固定はバンパー内側付近かラジエターコアサポート付近のボルトなどにステーをかまして固定することにします。
後ろ側の固定はクロスメンバーにちょうど穴が開いているところがあるので、それを利用します。

アンダーパネル 型取り

前側はバンパーの形状に沿ってなだらかなアールが付いているので、大体の形状で印をつけます。

ATFのオイルパン、マフラー、ラジエターホースなどの位置も分かるようにしておきました。

アンダーパネル 型の取り方

パネルは真っ直ぐな状態では装着できないので、折る位置と角度を大体であわせます。

アルミ板を大まかなアンダーパネルの形にする

アルミ平板の600×800×1.5mmのものを購入しました。
6000円前後でした。

市販のアンダーパネルは大体厚みが2mmのものが多いと思うので、1.5mmだと多少軽く作ることが出来ます。

当方の技量ではアルミ平板を曲げれる限界がぎりぎり1.5mmというのもあります。
2mmだとプレス機のようなものがないと厳しいと思いました。

通販で、サイズ指定で選べるものがあるので、型を取ってサイズを確認するのが良いと思います。

アルミ平板 アルミ板 52S(最も一般的なアルミ材)厚さ1.5ミリ 御希望の寸法で切断します サイズ 800mm×600mm以下 重量 1.96kg以下

オーダーカット アルミ板 A5052 生地 板厚1.5mm 600mm × 800mm

大まかに切ります。

ジグソーで切るのが一番楽かと思いますが、音もうるさいので、カッターで切れないか頑張ってみました。

何度も何度も刃を往復させ、刃が丸くなったら、カッターの歯を折って切りつけまくりました。

アルミ板 カッターで切る

根気良くやっていると、裏側に線が見えるようになったら、今度は折ります。

折っては戻してを繰り返していると、ポロっと取れます。

1.5mmのアルミ板でも直線的であれば、カッターで何とか切断することが出来ます。
労力を考えたら、素直にジグソーを使うのが良いと思いますが・・・

大まかに切ることが出来ました。

車に合わせて型を修正したのをアルミ板に合わせたら大分ずれてました。

ここからは電動工具に頼ります。
買っても良いですが、使用頻度が低いのであれば、ホームセンターでレンタルしていたりするので、刃だけ購入し、借りるという手もあります。



電動工具は早いです。

アルミ板を曲げ加工する

1.5mm厚ともなると、手で曲げられるようなレベルではないので、叩いて折り目をつけることにしました。
ホームセンターで角材とL字アングルを買ってきました。
角材は中央をへこました感じで加工しておきます。

アンダーパネルを曲げる

折りたい方向の下側にL字アングルを置き、真ん中をへこませた角材で叩きつけます。

アルミ板 曲げる方法

ひたすら叩いていくと角度が付いてきます。

問題点として、アルミ板の面積が大きいためか、音が非常に響いてうるさいです。
住宅地でやるには気が引けるレベル。

このくらいの角度をつけるのも結構大変ですが、叩けば曲がっていきます。

現車合わせを繰り返して角度を決めていきます。

4箇所折ることにしたので、長い戦いとなりました。

マフラーが一番突き出ているので、そこに合わせることにしました。

あまりに近所迷惑なので、人のいないところでやろうと思い、川原などいろいろ探し回りました。周りに住居が無い場所でやることにしました。
下が土だとショックを吸収するのか、それだけでも音が小さくなりました。

音を気にしなくなったので、がんがん叩いて角度をつけれました。

いびつになったところは裏から叩いて修正しました。

社外品のように綺麗には折れませんが、個人的には十分満足な出来です。

DIYでここまで出来れば十分じゃないでしょうか。

厚いアルミ板 曲げる方法



ステーなどの作成

ステーはエーモンのステンレスバーにリベットナットを組み合わせて作ります。
ベンダーツールがあれば簡単に曲げ加工が出来ます。

ダクトはマリン船舶用のものと、ガラリの淵を切り取ったものを使います。
ステーとガラリの加工はグラインダーを使用しました。

アウトレット ダクト ガラリ



リベットナットに合わせて、ステンレスバーの穴を拡大します。
ここではリューターを使います。
ステンレスは硬いので加工が大変。

ステーとリベットナットを使うと自作できる範囲が広がります。

初期投資が必要ですが、ハンドリベッターやハンドナッターは持っていると何かと使えます。


フロント側の固定は3箇所にしました。

ステーの取り付け

フロント左右の2箇所の固定はラジエターコアサポートのボルトに作成したステーをかまします。

ゴム製のスパッツの部分にアンダーパネルを押し込むので2点でも十分かと思いますが、もう一点追加することにしました。

樹脂製のラジエターコアサポートに穴が開いていたので、そこに3個目のステーを取り付けました。

後ろ側はクロスメンバーに開いていた穴を拡大して、リベットナットを取り付けました。

アンダーパネルの穴の位置を決めるのに、下記画像のようにボルトの先を尖らしたもので印をつけます。

穴あけ 位置きめ

こんな風に取り付けて、アンダーパネルを押し当てると、跡がつきます。

同じようにフロント側も穴の位置を決めていきます。

だんだん形になってきました。

アンダーパネルの調整・加工

ラジエターホースがあたっているところがあるので、その部分を切り抜きます。

ドリルで穴を開けて、ニッパーで切って、棒やすりで整えます。

アンダーパネルをあわせてみて確認します。

アンダーパネル ラジエターホース避け

続いて、エンジンルームの熱気を引き抜くためのダクトを取り付けます。
CVTのオイルパン下とマフラー下側に設置することにしました。

切り抜く四隅に穴を開けて、ジグソーで切断することにしました。
アンダーパネル後部にも穴を開けました。

マージンとって切ってから、棒やすりで地道に拡大していきます。

穴あけと切り取りが完成。

ダクトの取り付けはリベットで固定することにしました。
ボルトとナットでも良いですが、空力的に出っ張らないリベットが良いかなと思いました。


大分アンダーパネルの雰囲気が出てきましたね。

地上最低高の調整

取り付けてみて、干渉部分は無いかなどの確認を行います。

ちょっとマージン取りすぎました。
マフラーとのパネルの距離が大分あります。
しかしまぁ良いかなと思っていました・・・

正面から見ると、大分下側にでっぱっているなという印象。
地上最低高を測ってみたら8cmくらいしかない・・・
こりゃ駄目だ、アンダーパネルの角度を修正します。

せっかく曲げたパネルを戻していきます。
これまた至難の業・・・

角度を弱めて、地上最低高を稼ぎます。
また、後方の穴の部分から熱気を吸いだすために板を追加しました。

アルト HA36S アンダーパネル 自作

裏側はこんな感じで仕上げました。

地上最低高を稼ぐため、マフラーの部分は切り抜きました。

マフラーとアンダーパネルの位置関係はこんな感じです。

CVTのオイルパン側は余裕があります。

ようやく完成。
ダクトで吸い出しつつ、クロスメンバー手前の穴から熱気を排出させる感じです。

アンダーパネル 熱気 吸い出す

地上最低高の再確認です。
10.5cmほどの角材で確認しました。

最初より2cm以上は高くなりました。

出っ張り感もほぼなくなりました。

まとめ

アンダーパネルはアルミ複合板などを使えば、もっと簡易に作成できると思いますが、市販のアンダーパネルと同様にアルミ板一枚モノで作成したかったので、形に出来てよかったです。

1.5mmのアルミ平板を曲げるのが課題でしたが、L字アングルと角材で叩く作戦がうまくいきました。

騒音問題と電動ツールがあれば、なんとか作成できると思います。

コストは市販品を買うより安くなりますが、作成の労力を考えると市販品があれば、そちらを買うほうが良いかもしれません。

しかし、自分の思うように作れる自作はいいですね。
ワンオフアンダーパネルいかがでしょうか?

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