ストラット周辺は剛性不足?
ボディ剛性アップで定番かつお手軽な方法としてストラットタワーバーの装着があります。
しかし、そもそもストラット周辺が弱いとしたらどうでしょう?
ストラットの両側を結ぶ、一般的なタワーバーでは動きを抑えられない恐れがあります。
バルクヘッド辺りのボディにも接続する3点式のようなものは効果がありそうです。
ストラット周辺を補強する自作パーツを作成してみたのでご紹介します。
目次
- 1.型取り
- 2.補強プレート作成
- 3.補強プレート現車合わせ
- 4.まとめ
型取り
作成したのはコルト(Z27AG)用で純正タワーバーも装着できる形を目指します。
ワイパーカウルやタワーバーなどを外し、ストラット周辺の寸法を確認します。
使えそうなボルト穴の確認と距離などをメモに取ります。
ストラットの2箇所とボディ側2箇所を一枚板で固定する形にしようと思います。
画用紙で型を作成します。
反対側も同様に型を作成します。基本的に左右同じだと思いますが、個体差があるかもしれないので。
型取り行程は完了です。
補強プレート作成
では実際に補強プレートを作成していきます。
プロ向けのホームセンターで3mm厚ほどの鉄板を購入しました。
先ほど作成した型にあわせてマジックで形を書いて行きます。
3mmの鉄板を切り抜くのに、周辺をドリルで穴を開けていくことにしました。
穴をニッパーなどで切って繋げて切っていきました。直線部分はグラインダーで一気に切りました。
グラインダーやリューターで形状に合わせて整えてます。
補強プレート現車合わせ
ストラット周辺は平面ではなく立体なので、現車に合わせて作成していきます。
まずボディ側と固定するためのステーとなる部分を90度に曲げます。
当サイトでは良く出てくるこちらの工具が大活躍します。
3mmのスチールでも曲げられます。
ストラットに接する面も平面ではなく、立体なので、微妙にRをつけていきます。
一番の難所はボンネットの固定箇所につなげたいのですが、斜めに角度がついているのでそれに合わせて鉄板を曲げる必要があるところです。
溶接が出来るのであれば、2分割してあとで溶接でくっつけるという手もあります。
ボルトの穴も現車に合わせてマーキングして、穴を開けます。
反対も同様に現車合わせでプレートの形状を整えます。
続いて錆止めを兼ねて塗装を行います。
自分でも予想以上に綺麗に形に出来たと思います。
純正タワーバーが接する1箇所は補強プレート分高さが変わってしまいます。
こちらも3mmほど削って薄くする加工を行いました。
純正タワーバー(追加の鉄板で補強加工してます)との組み合わせがこちら。
タワーバーで左右を連結し、さらに外側のボディ2箇所とつなぐ形です。
ワイパー周りの部品をつけていきます。干渉しないように一部カットしました。
この辺りも最初の型取りのところでクリアランスを調べておく必要があります。
作成したあとに干渉して付かないとなると悲しくなります。
せっかくかっこよく作成したのに、ほとんど見えないのが残念です。
まとめ
気になる効果ですが、ハンドル切り始めのレスポンスが非常に良くなり、向きを変えやすくなるのが良く分かりました。
高速のインターチェンジのループを走ったときにおぉっ!とうなるくらい。
形状が複雑だったり、固定するボルト穴が無いという場合は難しいかもしれませんが、補強プレートを追加できるのであれば、ぜひ試してもらいたい補強になります。
車によってはストラットの部分の板厚は結構薄かったりするので、足回りと直結するこの部分を補強するのは効果が大きいと思います。
ただし、連結しているボディ側にもストレスが増えますし、事故したときに連結した部分もダメージを受けるなどのリスクがあります。
その点を差し引いても個人的にはやってよかった補強だと思います。
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