憧れの車高調であるオーリンズへの交換
すでに10年くらい前に、オフ会で知り合った方がコルトにスーパーオーリンズを装着していて、試乗させてもらったことがあります。
バネレートはフロント10キロだったかと思いますが、純正より跳ねずに乗り心地が良く、コーナーは鋭くかつ安定して曲がるので、その性能に衝撃を受けた覚えがあります。
当方のコルトはテインのモノフレックスを装着していますが、知識もないまま仕様変更してしまい、通勤メインにもかかわらず、減衰30%アップした結果、乗り心地が非常に悪くなり、再仕様変更も費用がかかるので、あきらめて使い続けていました。
そんな中、Azurのスーパーオーリンズ(ジムカーナ100%)を入手したので取り付けてみることにしました。
目次
スーパーオーリンズ(フロント)の取り付け
スーパーオーリンズといっても取り付け作業は一般的な車高調となんら変わりません。
バネはテインと径が異なるので流用できなかったので、国産で安価なMAQsを選びました。
バネレートはテインと同一の8キロを選択しました。
MAQsのホームページはこちら「MAQs 圧倒的コストパフォーマンスの追求
スタビライザーが付いているため、両輪をジャッキアップする必要があります。
車高が低いため、フロアジャッキがそのままでは入らないため、シザースジャッキで片輪を上げてからフロアジャッキを潜り込ませて上げます。
ホイールを外して、装着されているテインの車高調を外していきます。
ABSのセンサーを車高調のステーから外します。
ブレーキホースも外します。純正リア用を流用して固定箇所がないので、自作ステーで装着しています。タイラップ等の結束バンドでの固定は車検NGだと思うので、ホームセンターで販売している各種ステーやVP立バンドを組み合わせると固定できると思います。
17mmのメガネレンチとブレーカーバーを使ってロアブラケットのボルトを緩めます。
ストラット上部のナットも緩めます。こちらは14mmでした。
ストラット上部を完全に外さずに下側を先に外して、車高調を抑えながらナットを外すと安全かと思います。
車高調を外すときにドライブシャフトブーツやブレーキホース、ABSセンサーのコードを痛めないように外します。
あとはスーパーオーリンズを代わりに装着するだけなのですが、思わぬ落とし穴がありました。
GTOキャリパーを装着している関係で、キャリパーブラケットのボルトが車高調のロアブラケットに干渉して、ボルトが通せませんでした。
テインはスチール製で厚みが薄かったのですが、オーリンズはアルミ製で厚みがあるので干渉してしまいました。
しょうがないので、リューターで削りました。
タッチペンで色を塗ったら違和感なくなりました。
ゴールドとシルバーを混ぜたものですが、明るいゴールドになり、BBSなどのホイールのタッチペンとしてちょうどよくなります。
クリアランスはギリギリですが、最小限の研磨でとどめることが出来ました。
ロアブラケットを仮止めしたら、ストラット上部を本締めしていきます。
付属していたスラストベアリングもグリスアップしなおして装着しました。
しばらくは良いんですけど、そのうち砂を噛んでゴリゴリしたり錆びたりするんだろうなぁ。
ブレーキローター上部を押してキャンバーが付く方向で固定しながらボルトナットを締めていきます。一方に寄せて左右差を少なくするためです。
外したテインのモノフレックスです。同じMAQsのスプリングでバネレートも同じですが、オーリンズに装着したものと巻き数が違います。
この車高調はオーバーホールを数回繰り返し、すでに9万キロ使用しています。
スーパーオーリンズ(リア)の取り付け
続いてリアの取り付けです。
リアは全長調整機構はないので、スプリング側で調整となります。
リアも両輪ジャッキアップします。
GDBインプレッサの純正ディフューザーを加工して装着しているので、牽引フックのところに木材をかましてジャッキアップします。
内装の蓋的なものを外すとアクセスできます。
ねじ山の一部がカットしてあり、モンキーレンチなどで固定しながらナットを緩めますが、インパクトレンチなら一瞬で緩められます。
ロアブラケットのボルトを外しますが、バージョンR特有のめったに使わないサイズの18mmになります。
ロア側を外して下に引き抜きます。
車高は変えたくないのでバネや車高調整機構はいじりませんでした。
スーパーオーリンズの方が全長が短いです。
ロア側を固定して、車載ジャッキで押し上げます。
ブッシュとワッシャーをかまして固定します。
締め付けもインパクトレンチで行いました。一瞬で締め付け完了です。
減衰調整はこのネジの中にあります。
ロア側は付属部品が足りていなかったのかワッシャーが付属していました。
1G状態になるようにジャッキでスプリングが縮み切った状態でボルトを本締めします。
3cmくらいは全長が短くなりました。
リアの伸び側がテインよりだいぶ少なくなりました。
サーキット走行など横Gが強い走りをすると3輪状態になるかもしれません。
ジャッキを落として着地させるとこんな感じです。
トー調整
この手の作業をするとトーがだいぶ変わるので、フロントのトーをゼロに調整します。
まっすぐ直進する状態で停車し、タイヤの溝間の長さを、タイヤ前後で計測します。
フロントタイヤ前側が1575mmでした。
タイヤの後ろ側も同じように計測します。
タイヤ後ろ側は1585mmで、後ろ側のほうが10mmほど長いです。
つまりタイヤが上から見てハの字状になっておりトーインということです。
タイロッドを調整します。
ロックのナットを緩めます。
トーイン状態なので、後ろ側を縮めます。下記の場合、メガネレンチを上方向に回すと、タイロッドがタイロッドエンドに締めむ形になり短くなります。
直進状態でステアリングがまっすぐかどうか、どちらに傾いているかによって、左右の調整量が変わってきます。1/4回転程度でもかなり変わるので、少しづつ調整して確認するのが良いと思います。
前後の差がゼロで直進状態でステアリングがまっすぐになるようにします。
まとめ
バネレートは変えてませんが、乗り心地がかなり固くなりました。
もともと仕様変更して固くなり過ぎたテインの車高調をなんとかしたかったのですが、さすがのオーリンズといえどもジムカーナ100%の仕様は固くて大誤算です。
峠道はどうかと箱根方面に向かいましたが、路面が良いところはまさにオンザレールで安定した走りが楽しめました。
ただし、減速帯はかなり上下に揺さぶられました。
やはり競技用の足は固くて街乗りメインの使い方には合わなそうです。
ストリート100%にしてどうなるか試してみたいです。
箱根の椿ラインを走った時の様子の動画はこちらになります。
足回りは奥が深くて難しいです。