水平対向エンジンは上抜きオイル交換できるのか?
86(ZN6)に乗っている後輩からエンジンオイル交換を手伝ってくれとの救難信号を受けたので、86のエンジンオイル交換をやってみました。
同じ水平対向エンジンのインプレッサG4では上抜きだと十分な量のオイルが抜けませんでしたが、86はどうなのか?
目次
- 1.86(ZN6)のエンジンオイル上抜き交換をやってみる
- 2.86(ZN6)のオイルフィルターを交換してみる
- 3.SEAHORSE 0W-25 SP SOD-1 Plus投入
- 4.抜いたオイルの粘度とオイルフィルターの確認
- 5.まとめ
86(ZN6)のエンジンオイル上抜き交換をやってみる
オイルは0W-30を入れていたようで、正確には覚えていないようですが、5000キロは走行しているようです。
いつも使っているオイルチェンジャーの登場です。
ではさっそくオイルチェンジャーでオイルを抜き取っていきます。
2リッターくらいは抜けるかなと思っていたのですが、レベルゲージの管が曲がっており、奥にホースが入っていかず、まったく吸い取れませんでした。
そんなこともあろうかと、ネットで調べたところ、抜き取りに使用するホースを細いものにすればちゃんとオイルパンまで届くらしい。
ということで作業前々日に発注し、前日に届きました。おそらくG4もこれを使えば今まで以上にオイルが抜けるはず。
いままで使っていたものが直径6mmで今回のは4.5mmです。
4mmのもあるようですが、オイルの吸い上げに時間がかかるというレビューをみて4.5mmにしました。
4.5mmのほうは6mmよりも奥まで入っていきます。
シュコシュコ負圧を作るとオイルを吸い出すことが出来ました。
エンジンが冷えておらず、油温もそこそこ高いせいもあるかと思いますが、予想よりかなり早いペースで吸いあがっていきます。
86のオイル量は5リッター以上あり、このチェンジャーは4リッターちょっとの対応のため、中断して、チェンジャーのオイルを別容器に移し替えます。
再開したのですが、なぜか全く吸いあがらない。
オイルから離したせいで、ホースの温度が下がって曲がりがきつく戻ってしまったせいか?
上抜きはこれ以上できないと判断し、この状態で下抜きをしてみます。
横からジャッキが入らず、スロープに乗せたのですが、先ほどオイルを抜いてしまい、エンジンが掛けられない状態となりました。抜いたオイルを再び入れて車を動かしました。
スロープで若干、車の角度は変わりましたが、再度上抜きをしたところ4.2リッターほど抜けました。この状態で下からどれだけ抜けるのか?
ドレインボルトを外した直後は勢いよく出てきましたが、すぐに勢いがなくなりました。
そんなに大量に残っていないようです。
大分勢いが落ちました。
ジャッキを下ろし、車体を水平に近くすると、もうすこし排出されました。
抜いたオイルがこちら、かなり真っ黒です。
臭いも結構あり、燃料希釈もそれなりに起きているようです。
下抜きで抜けたオイルがこちらです。
下抜きで抜けた量は150ml位だと思います。
86(ZN6)のオイルフィルターを交換してみる
オイルフィルターも交換します。
手持ちのフィルターレンチのサイズが合ってよかった。
フィルターレンチで緩めたら、手で回して外します。
勢いつけて回したいところですが、そうするとオイルが飛び散るリスクがあります、
フィルター取り付け部にオイルが残るので、拭き取ります。
オイルフィルターはモノタロウ製を使いました。
手で締めたところからフィルターレンチで増し締めします。
SEAHORSE 0W-25 SP SOD-1 Plus投入
4L缶で購入したSOD-1 Plusがあったので入れてみる?と聞くと、ぜひとの回答。
規定より薄めの8%入れることにします。
いままでミッションオイルにしか添加していなかったので、どうなるか後ほど後輩君にインプレを聞くことにしよう。
オイルは中國工業株式会社のSEAHORSE グラウドWORK 0W-25 SPを入れます。
これから冬場で気温も下がるので、ちょうど良いかなと思います。
上の粘度が20だとちょっと高負荷時が心配という方にはもってこいな粘度ですね。
ペール缶から小分けしていたペットボトル3本目突入です。
5リッターくらい入れました。
一度エンジンをかけて、オイルフィルターにもオイルを行き渡らせてレベルゲージ上限になるように調整しました。
抜いたオイルの粘度とオイルフィルターの確認
装着されていたオイルフィルターはドライブジョイの物でした。
このフィルター、径が大きいので、いつものパイプカッターでは対応できませんでした。
別途購入したカッターで切断していきます。
分解して見たところ、スラッジや鉄粉などは見当たりませんでした。
一点気になったのが、この濾紙の形状。
濾紙をこんなに密着する形で180度折り返してしまっていますが、濾過効率はどうなんだろう?濾紙の谷の部分でしか通過していないんじゃないのだろうか。
濾紙を展開してみましたが、やはりスラッジや鉄粉もなく良い状態のようです。
表、裏両方確認しましたが、特段汚れは溜まっていないようです。
粒子状のスラッジもないですね。
続いて、劣化したオイルの粘度がきになったので、0W-25と比べてみました。
常温でSEAHORSEの0W-25と0W-30の廃油の粘度比較をします。
常温だとほぼ同じ粘度のようでした。
5000キロ走ってもシャバシャバになって粘度が極端に低くなっているということは無いようです。
続いて湯煎で100度になるように温めます。
アルミ板で急速に冷えてしまうのを防ぐため、裏からヒーターでアルミ板を温めます。
では比較。
ほぼ同時スタート。
個人的な予想として、0W-30が劣化して同じくらいの粘度になっているんじゃないかと思ったのですが、0W-25の方が柔らかいという結果となりました。
動画でも紹介しているので、よろしければご覧ください。
まとめ
オイルチェンジャーで細いホースを使えば、かなりの量を抜くことが出来るということがわかりました。
今回の86は横からジャッキが入れられず、スロープにあげてからジャッキアップしないといけない車両なので、ほぼほぼ抜け、オイル量が5リッター以上もあるのであれば、上抜きでいいかなと思いました。