天然ガスを原料として合成されたベースオイル
当方はSUNOCOのエンジンオイルを使っているわけですが、情報を得るにつれ、いろいろ試したくなってきてしまいます。
個人的にスラッジ生成が少ないオイルを選びたいと思っていて、かつコスパに優れたオイルならぜひ使いたいと思っています。
海外youtubeの動画などでエンジンオイル対決をやっている方がいて、AMSOILに次いで高評価だったのが、PENNZOILでした。
メインで使っているSUNOCO Svelt 5W-30はアルトとインプレッサG4にはよいのですが、ターボでブーストアップしているコルトにはちょっと粘度が柔らかいということもあって、高温側の粘度が40で良さげなオイルを探していたところ、PENNZOILのPLATINUM EUROが目に留まりました。
目次
- 1.並行輸入のPENNZOILのPLATINUM EURO 0W-40
- 2.粘度の比較(PNNZOIL vs SUNOCO)
- 3.耐熱実験(PNNZOIL vs SUNOCO)
- 4.エンジン内に残ったオイルを出来るだけ排出
- 5.まとめ
並行輸入のPENNZOILのPLATINUM EURO 0W-40
国内で販売されているPENNZOILのPLATINUM EUROで高温側が40の粘度のエンジンオイルは5W-40なのですが、海外のラインナップには0W-40がありました。
Amazonで並行輸入品があったので、冬場の始動性や潤滑のしやすさを考えて0Wのこちらを選んでみました。4.73リッターで5000円ちょっとなので、えらい高いわけでもなく、性能さえ良ければコスパは良いほうだと思います。
いつも使っているSUNOCOと動粘度や粘度指数を比較してみます。
HTHS粘度は公表されていないようなのでわかりませんが、大体同じようなスペックのようです。
日本フローコントロール株式会社が公開しているオイル粘度計算のツールを使い、0℃、80℃、120℃の値を追加してみました。ツールはHPからダウンロードできます。
粘度計算のダウンロード
0℃の粘度が一番柔らかいのはやはりPLATINUM EURO 0W-40でした。
粘度と耐熱実験をSUNOCOのSvelt EURO 5W-40と比較していきます。
粘度の比較(PNNZOIL vs SUNOCO)
傾斜45度の板にオイルを垂らして流れる速度を確認します。
左がSUNOCO Svelt EURO 5W-40
右がPNNZOIL PLATINUM EURO 0w-40です。
まずは常温での比較です。27℃くらいです。
スタートです。
ほぼ同じですが、PNNZOILがちょっと柔らかい感じです。
27℃ではそれほどの差はありませんでした。
続いて、湯煎してオイルを温めた状態での比較です。大体60℃程度です。
こちらもスタート。
ほぼ互角です。
流れていくうちに冷えてしまうので、判断が難しいですが、60℃あたりでPENNZOILのほうが粘度が高くなり、その差が後半に響いたという感じかもしれません。
いずれにせよ、それほど大きな粘度の差は無いと考えてよさそうです。
耐熱実験(PNNZOIL vs SUNOCO)
続いて耐熱実験をしていきたいと思います。
右がPNNZOILで左がSUNOCOです。
バーナーで熱していきます。
数秒で120℃を超えました。
120℃くらいからうっすら煙ができていて、200℃を超えると気泡の発生が確認できます。
250℃を超えるとオイルの色が濃くなり、煙も激しくなります。
300℃近くまで温度が上がりました。
PENNZOILのオイルの色がだいぶ濃くなってきました。
GRモーターオイル、ROYAL PURPLEでの実験でもわかりましたが、熱には非常に強いSUNOCOの方も色が濃くなってきています。
と思っていたら発火しました。
エンジンオイルは火が点くとかなり勢いよく燃えます。
これを見てオイル漏れはすぐに直さないと危ないなと思いました。
燃えて煤が発生しています。オイルも黒くなりスラッジ化しているようです。
濡れ雑巾を被せ、酸素を遮断して消火しました。
スラッジの原因はポリマーだと思うので、PENNZOILのほうがSUNOCOよりポリマー成分が多いということかもしれません。
温度が下がるのを待ちます。120℃程度まで下がりました。
粘度を確認します。
PENNZOILの方の粘度がかなり上がったようでねっとりしています。
火が点いた後でもエンジンオイルとして状態を保っているのは優秀だと思います。
SUNOCOの劣化が異常に少ないだけで・・・
実験で使用したオイルと新油の粘度を比較してみました。
比較対象はPENNZOILになります。
24℃程度です。
それでは垂らしていきます。
燃えた方のオイルはかなりねっとりしていて、明らかに流れが悪いです。
かなり差が出ました。
ここまで劣悪な状況にはならないので、実際の使用上は問題ないと思います。
エンジン内に残ったオイルを出来るだけ排出
コルトに必要なオイル量は3.3リッターくらいなので、今回購入したPENNZOILは4.73リッターでだいぶ余ります。
次回に取っておくという手もありますが、次回はSUNOCOに戻すかもしれないので、贅沢な使い方になりますが、オイルを抜いた後に最低限のオイルを入れて、エンジン掛けて、エンジン内に残っているオイルと混ぜて、排出するというのをやってみます。
上抜きで3リッターほど抜けました。
オイルが循環できる最小限の量を入れていきます。
当方のコルトには油圧計を付けています。油圧がゼロだとオイルストレーナーからオイルを吸える量が入っていないという判断ができます。
エンジン掛けて油圧計を見て、ゼロだったらすぐにエンジン切って、オイルと足すという作業をしました。
その結果、1.5リッターくらい入れると、油圧計が針が動きました。
数十秒ほどエンジンをかけて、再び上抜きで抜き取りました。
1.5リッターほど入れたつもりなのに、1.1リッターほどしか抜けませんでした。
一番下側の目盛りはあてにならないのかも。
古いオイルが混じるとはいえ、抜いたオイルは真っ黒でした。
この後、オイルフィルターも交換し、新油を入れてオイル交換完了にしました。
まとめ
個人的にPENNZOILは耐熱性も優れていて良いオイルという印象です。SUNOCOの劣化が少なすぎるので比較すると微妙ですが、燃えた後でも潤滑できる状態で残っているのは十分高性能だと思います。
実際にオイル交換して感じたのはエンジン音が静かになったという感じがします。
もう一点感じたのは、エンジンのレスポンスが良くなっている感じがします。
一番実感するのが、ギヤチェンジでクラッチを切って、アクセルを踏んでクラッチミートする時、いつもより回転が高くなる傾向があります。
あとは耐久ですが、こちらはオイル交換の時期が来たら、劣化具合やオイルフィルターの状態などを確認して、記事としてアップしたいと思います。