早め早めのCVTフルード交換で不調を予防しよう
CVTフルードですが、メーカー的には10万キロ交換だったり交換不要の指定がされています。
しかしながら、オイルである限り劣化もありますし、特にCVTはスチールベルトが摩耗して鉄粉がATより多く出ると思うので、鉄粉を排出するためにも早めに一度交換するのが良いと思っています。
当方のアルトは10000キロ時点と66500キロ時点でディーラーにてCVTフルードを交換しています。
ただ、おそらくドレインプラグを外して抜けた分だけの交換だと思うので、半分の量も交換できていないと思います。
ネットやyoutubeなどでATやCVTのフルード交換を見ると、圧送交換というやりかたでフルードを送り回収し濾過しながらの交換を行い、フルード総量の倍くらいのフルードを使ってやっと綺麗になるという感じなので、フルード自体はあまり綺麗になっていないんじゃないかと思います。
車種によってはドレインボルトを外した先に筒が付いており、一定の油温にして、余分なオイルを排出するというやり方をしないとできないものがあります。
駐車場が平らじゃないのと、四輪ジャッキアップするのは当方の環境では厳しいですが、アルト(HA36S)はレベルゲージも付いており、比較的個人でも交換可能なのでやってみることにしました。
現状の状態としては特に異音や変速ショックが大きいということは有りませんが、アクセル一定で加速していくと、50キロから60キロあたりで高いギアに切り替わるところで加速の落ち込みがあるので、そこが改善できたらいいなと思っているところです。
あと秘密兵器も投入してみようと思います。
目次
- 1.CVTフルードの排出(HA36Sアルト)
- 2.CVTフルードを入れる(HA36Sアルト)
- 3.CVTフルードフィルターの交換、分解確認
- 4.CVTフルード交換2回目
- 5.SOD-1の添加
- 6.まとめ
CVTフルードの排出(HA36Sアルト)
前回、66500キロ時点でディーラーで交換していますが、3000キロ走行後でどうなっているかも確認していきたいと思います。
クーラントのリザーブタンクの後ろにオレンジ色のレベルゲージの取っ手があります。
事前にどれくらいの量が入っているか確認します。
まずは暖気後、エンジン停止時で確認してみます。
Hレベルより多く入っています。
CVTフルードの量の測定はエンジンをかけて、フルードを潤滑した状態で測るようなので多めに見えるようです。
続いて、エンジンをかけた状態で確認すると、ちょうどHレベルの上限の位置でした。
CVTフルードの排出はオイルパンのドレインボルトを外して行います。
19mmのボルトでした。メガネレンチで緩めましたが、ソケットレンチの方がやりやすいです。
出来るだけ手にオイルが付かないようにしたいところですが・・・
見事失敗、オイル受けを外れてこぼしてしまいました。しかも暖気後なので熱い。
エンジンオイルのように真っ黒というわけではないです。
運転席側をジャッキアップしてドレインボルト側が下になるようにしたので、水平状態よりは多く抜けたんじゃないかと思います。だいたい2.1リッターというところでしょうか。
オイル受けに残ったフルードをペーパータオルで拭きとってみました。
目に見えて異物は確認できませんが、灰色なところは微細な鉄粉が含まれているんじゃないかと思います。
右側が新油ですが、色が全然違いますね・・・
やはり圧送交換しないと完全に入れ替わらないようです。
CVTフルードを入れる(HA36Sアルト)
CVTフルードはレベルゲージの穴から入れます。
ホームセンターのホースを組み合わせたものを使用して入れます。
こちらの穴の径より小さいホースを用意します。
確実に入っていることを確認します。外れているとオイルまみれになり掃除が大変になります。
先っちょにじょうごを付けて重力落下式で入れました。
用意したオイルはスズキ純正のCVTフルードGREEN2です。
4リッターなので、2リッター入れて、オイルを循環させた後、もう2リッター交換することにします。全量が5.7リッターなので、一度目の2リッター交換で35%、二度目の2リッター交換で58%ほどが交換される計算です。(計算合ってるかな・・・)
大半を交換したいのであれば2缶用意する必要があります。
ペットボトルに抜いた分と同じ量を入れて、流し込んでいきます。
粘度は低く、結構シャバシャバしてるので流れ落ちていくのは結構早いです。
エンジン停止状態だと、抜く前と同じくらいの量となっていました。
CVTフルードフィルターの交換、分解確認
アルトにはCVTフルードのフィルターが付いているのでそちらも交換することにしました。
スズキの部品としては出ていないようですが、日産の部品として購入出来るようです。
フィルターは助手席側のタイヤを外して、樹脂のカバーの先に付いています。
丸い筒状の部分にフィルターが入っています。10mmのボルトを外します。
そのまま引っ張っても引っかかって外れないので、反時計回りにちょっと回して引っ張ります。
筒状の部品の左側がそのままだと干渉してしまうので、ずらして引き抜きます。
ボルトを外せばOリングで嵌っているだけですが、これがなかなか外れませんでした。
何とか両手の指で力を入れれるようにして引っ張ったところ抜けました。
CVTフルードが流れ出てくるのでオイル受けなどを用意しておく必要があります。
フィルターが31726-3XX0A、Oリングが31526-3JX3Aという部品番号でした。
このほかにもストレーナーも日産部品として購入できるようですが、手間がかかるのと、オイルパンやストレーナーに付着している鉄粉はそのまま剥がれ落ちたりしないと思ったので、フィルターだけでよいかなと思いました。
Oリングを交換します。組み付ける時にねじれないように薄くオイルを塗っておきます。
フィルターを外します。内部にフルードが溜まっているので注意が必要です。
新しいフィルターに交換します。色が全然違いますね。使用済のフィルターが灰色なのは鉄粉が付いているからでしょうか。
押し込んで装着します。
外した逆の手順で組み付けます。Oリングがズレずに入っていってるか確認しましょう。
ボルトを締め、パーツクリーナーでこぼれたフルードを洗い流して完了です。
外したフィルターがこちらです。
どうなっているか確認します。
カッターで切り目を入れて、濾紙を取り外します。
黒いですね。
よく見ると金属片がキャッチされていました。
手袋にも灰色の廃油が付いてきて、微細な鉄粉が大量に捕獲されていそうでした。
フィルター交換で150ccほどさらに抜けた感じです。
CVTフルード交換2回目
エンジンをかけ、P、R、N、Dと各ポジションにしてCVTフルードを潤滑させます。
ホームセンターに買い物に行き、12キロほど走ったあと再びCVTフルードの交換を行いました。
今度はフルードをぶちまけないように慎重に行います。
上手く行きました。
一回目より多少色が薄くなった気がします。
フルードを入れた後にフィルター交換したので、その分少なくなり、ちょうど2リッターほど抜けました。
SOD-1の添加
オイルの性能を底上げするというSOD-1Plusを投入してみることにします。
これのおかけでATやCVTの変速ショックが無くなったという記事も数多くあるので、期待大です。エンジンオイルに入れると交換頻度的に高くつきますが、交換頻度が少ないミッションだとコスパもよいのではないかと思います。今度コルトのゲトラグミッションにも入れてみるつもりです。
ミッションにはオイル総量の7%入れるようです。
ちょっと少なかったですが350ccほど入れました。
1度目と同様にオイルレベルゲージの穴から入れます。
粘度が高いので、流れ落ちるのにちょっと時間がかかります。
そのあとCVTフルードを入れていきます。
CVTフルードの温度を上げ、エンジン掛けた状態でHレベル手前になっていることを確認しました。
まとめ
2リッター2回の交換では全量交換には程遠いですが、半分くらいは交換でき、フィルターも交換したので、気分的にCVT内の鉄粉はかなり減らせたんじゃないかなと思います。
気になる変速ショックですが、50キロから60キロのところの加速の落ち込みはまだありますが、軽減はされました。
また、坂道などで低い速度で加速するときにキックダウンしないと加速しなかったのが、低い回転でも粘りながら変速する感じになりました。
新油効果なのかSOD-1の効果なのかはわかりませんが、改善はされました。
10万キロなど長距離走行車で一度も効果していない車両の場合、フルードを交換したことにより、内部に張り付いていた鉄粉が剥がれ、通路を塞いで故障してしまうなどあるようなので、走行距離が多く、一度も交換していない場合はディーラーや整備工場などに相談したうえで実施したほうが良いと思います。
個人的には一度、早い段階で交換しておくことをお勧めします。