自作フロアバーでボディ補強をしてみる
アルトのフロアのリア中央部付近には純正でフロアバーが取り付けてあります。
しかしこのフロアバーですが、手で揺すってみると上下に動くのと、ねじれ方向にはめっぽう弱いです。
純正はマフラーをよける形で湾曲していますが、直線的につなげてもマフラーとのクリアランスは十分ありそうなので、自作できるかなと思い作ってみました。
作業工程をご紹介します。
目次
純正フロアバー取り外し
まずは純正のフロアバーを外して採寸などをしていきます。
ジャッキアップしてフロアをのぞき込むと、リアの燃料タンク手前にフロアバーがあります。
片側をジャッキのみでジャッキアップはやめましょう。万が一ジャッキが倒れたら大けがまたは死亡するリスクもありますので、ウマやタイヤの下に何かを置いて、最悪挟まれないような状態で実施してください。
12mmのナットで固定されています。
取り外しました。プレス加工ですね。
端がリブ加工されているのでそこそこ強度はありますが、上下にゆすると動くのと、ねじれ方向にはかなり弱いです。
マフラーをよける形状になっていますが、車体の取り付け部分の高さは同じなので、まっすぐなバーでも取り付けが可能そうでした。
角パイプを加工してフロアバーを作成する
自作フロアバーの材料としてスチール角パイプを用意しました。
以下の角パイプで460円でした。
品名:鉄 長四角パイプ(長方形)
A x B:25 x 12mm 厚み:1.6 角出mm
長さ:900mm
横山テクノさんで購入しました。
https://www.yokoyama-techno.net/
採寸してマジックで切断する部分にマーキングします。
グラインダーで切断し、平面の片側の両端に切り目を入れます。
こんな感じで両端に切り目を入れます。
続いてクランプで締めこんで下側の面と2重になるように切り目を入れた側を曲げていきます。
シートレールバー作成のときのアルミ角パイプのようには曲がらないので、柄の長いレンチで回して締めこみました。
こんな感じに2枚重ねとなるようにします。
続いて穴あけです。小さいドリルで下穴を開けてから、径の大きいドリルで目的の穴径にします。
穴開け完了です。
自作フロアバー仮取り付け確認
穴開けが出来たら、車体に取り付けられるか仮取り付けしてみます。
ドリルで穴を開ける際に若干ずれたようで、片側がスタッドボルトにはまりませんでした。
リューターで長穴加工して対応しました。
ナットを軽く締めこんで固定します。
マフラーとのクリアランスも問題なく取り付けできました。
各部を仕上げて塗装していきます。
自作フロアバーのパテ埋めと塗装
グラインダーで切り目を入れたところから水が浸入すると内部から錆びてしまうので、パテで塞ぐことにしました。
曲げたところが若干浮いています。
リューターやヤスリでバリなどを落として整形し、浮いている隙間をボルト&ナットで抑え込みます。
2液性エポキシパテで隙間を埋めます。
不要な部分は後で削るので、隙間を確実に埋めるように多めに塗りました。
固まるまでしばらく放置しておきます。
パテが硬化したら、カッターやヤスリで不要な部分を取り除きました。
続いて塗装です。紙やすりで足付けして、ミッチャクロン→プラサフ→ディープブルー→クリアという順番で塗装しました。
下記はクリアを塗った後です。なぜディープブルーかというと、物置にこの色のスプレーが余っていたからです(笑)
塗装も完全に乾かしたかったので、一日寝かしました。
自作フロアバー取り付け
自作フロアバーの取り付けです。フロアジャッキでリアを上げてウマを掛けるのが確実です。
タイヤの下に木の板を敷いて、ジャッキが倒れても挟まれないようにして作業しました。
取り付け時にあちこちぶつけて塗装を剥がさないように気を付けて取り付けます。
見えないところですが、後々サビサビになったりするのは嫌ですから。
ここの取り付け部に制振ワッシャー(M2052)を取り付けました。この部分で振動を吸収することができるのではないかと思った次第です。
制振ワッシャーについてはこちらの記事でも取り上げていますので参考にしてください。
「アルト(HA36S)制振ワッシャー(M2052)で乗り心地を改善しよう」
「アルト(HA36S)フロントセクションに制振ワッシャー取り付け追加で乗り心地改善」
きっちり締めこんで取り付け完了です。
マフラーを揺すってみましたが、自作フロアバーには当たることはなさそうです。
自作フロアバーを揺すってみても、純正のように動くことはありませんでした。
これは期待できそうです。
作成工程の動画はこちらを参照してください。
まとめ
取り付け後、買い物がてら山道を走ってみました。
ハンドリング云々がわかるほど固い足回りや走りはしていないのでわかりませんでしたが、段差などでリア廻りの衝撃の伝わり方や、音についてはマイルドになった感じがします。
制振ワッシャー取り付け前は、ガシャンという高い音が含まれる感じだったのが、低く鈍い音に変わった感じで、不快感はかなり低減されました。このフロアバー取り付けでさらに改善された感じがしました。
補強と制振ワッシャーの合わせ技は乗り心地改善にかなり効果があるのではないかと思いました。